子どもの頃、ウチにはいろいろな図鑑があり小学生の頃は暇があるとしょっちゅう眺めていました。
その中で印象深かったひとつが山口にある秋芳洞。
そこには見たことがない大きな洞窟の中にこの世のものとは思えない奇妙奇天烈な鍾乳石がある印象的な写真が載っていました。
地図を見るとそこは山口県という本州の端のような場所で、行くには長い時間とお金がかかるはずで、そんなとてつもないところに連れてってくれなんて親にはとても言えないと思っていたことを覚えています。
その後大人になってからも秋芳洞という地名が出てくるたびにあの写真が思い出されましたが、実際行ってみようとは思いませんでした。
ところが去年から山口県に出張で何回か行く機会があったので、チャンスを伺っていたんです。
先月の福岡が最後の出張と思っていたのが、アンコールでお座敷がかかり、これが本当に最後の国内出張。
なぜか山口宇部空港に本来よりほんの少しだけ早めに到着してしまった。
要はアレしたわけです。
観光客の気配がない平日の午後、一人で出張バックを持ち乗合バスで1時間弱掛けてやってきました秋芳洞入口。

おおお、おどろおどろしい天井から吊り下がった鍾乳石。

洞内は一様な景色ではなく進んでいくと様々な自然の造形物があります。
そしていよいよ夢にまでみた図鑑の写真の場所。

ここです、
もう60年近く前のあの写真の景色がそのままありました。

長―いながーい時間をかけて、自然が作ったこの造形。
鍾乳石さんにしたら60年なんてほんの一瞬。ほとんど変化が無いはず。

こうして長年の夢の一つを果たすことができたとともに、サラリーマン生活のピリオドを打ちました。
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